動画作成:向田 隆
2012年08月08日
65年ぶりの里帰り その2
天気予報は雨になっていたが、65年ぶりに訪れた4人のためにか、曇ってはいたが、雨が降ってはいなかった。
2日目、いよいよ記憶の旅が本格的にはじまった。
この緊張感は単なる観光ツアーとは違う。
ご本人たちの記憶を頼りに思い出の地をめぐるのであるが、65年の長いブランクのある記憶である。
その中には正確な記憶もあろうが、怪しい記憶もある、その確からしさを推測しながらトウさんに案内をしてもらう。
その地に65年前の思い出があるかどうか・・・。
まずは確実に残っているカトリック教会。今は天主教堂と名前を変えている。
100年の歴史を持つこの教会は今も堂々と松花江のほとりに建っていた。
この教会はKさん、Oさん、Sさんらの小学生のときも知っているんだと思うと不思議な感じがした。
「もっと大きいイメージがあったけどな」と。
小学生が見るのと、大人になってから見るのと目線も違うし、周りに大きな建物が出来たからでもあろう。
それでもこの教会は堂々としているなと感じた。
教会の前には松花江がある。
松花江には松江大橋がかかっている。
トウさんが橋げたを見てくれという。よく見ると手前と奥に橋げたが2つになっている。奥は古い。手前は新しい。
奥の橋げたはOさんらが住んでいた当時からの橋げたらしい。
橋の幅がその当時に比べ、2倍になったということ。
Kさんは「兄がこの橋を通って向こう側の中学校に通っていた」と、
Oさんは「あの2番目の橋げたのところで溺れかけた・・・」とつぶやく。
ここに住むものにとってこの川の記憶の領域はとても大きいようである。
それからOさんの遊び場だった孔子廟に行く。今は文廟という名前に変わっている。
文廟の入り口でここが昔、「孔子廟」という名前のところです。と門の前でトウさんが説明をする。
「こんなところやったかなぁ?う~ん」とOさん兄弟は記憶をたどる。
そして門をくぐり中に入る。
池がある。
「ここ!!ここ!!この池でよく遊んでた」「もっと大きいと思ってたけどなぁ」「でもこれは間違えない!」と顔をほころばせる。
Oさんの家はこの近所で家から歩いて来ていたらしい。
それであれば、少年時代に戻ってここから記憶を辿って家の場所を探しましょうと私が提案。
そして少年時代に戻ったOさんらは少年時代遊んだ後に家に帰るように歩いていく。
自分が65年前に住んでいた場所に帰るのである・・
たぶんここら辺というところを地図で確認する。ここだなと予想。
そこにはもう何も昔の名残はない。
だからここが本当にその家の場所かは分からない。
でも、私はここだと思った。
Oさんらの記憶が次から次に蘇り、口から出てくる。
近所のお金持ちの家の話、お菓子をもらった話、神輿の話・・・。
「ありがとう。先祖の供養になったみたいだよ」とOさんは私に言ってくれた。
その3に続く
2日目、いよいよ記憶の旅が本格的にはじまった。
この緊張感は単なる観光ツアーとは違う。
ご本人たちの記憶を頼りに思い出の地をめぐるのであるが、65年の長いブランクのある記憶である。
その中には正確な記憶もあろうが、怪しい記憶もある、その確からしさを推測しながらトウさんに案内をしてもらう。
その地に65年前の思い出があるかどうか・・・。
まずは確実に残っているカトリック教会。今は天主教堂と名前を変えている。
100年の歴史を持つこの教会は今も堂々と松花江のほとりに建っていた。
この教会はKさん、Oさん、Sさんらの小学生のときも知っているんだと思うと不思議な感じがした。
「もっと大きいイメージがあったけどな」と。
小学生が見るのと、大人になってから見るのと目線も違うし、周りに大きな建物が出来たからでもあろう。
それでもこの教会は堂々としているなと感じた。
教会の前には松花江がある。
松花江には松江大橋がかかっている。
トウさんが橋げたを見てくれという。よく見ると手前と奥に橋げたが2つになっている。奥は古い。手前は新しい。
奥の橋げたはOさんらが住んでいた当時からの橋げたらしい。
橋の幅がその当時に比べ、2倍になったということ。
Kさんは「兄がこの橋を通って向こう側の中学校に通っていた」と、
Oさんは「あの2番目の橋げたのところで溺れかけた・・・」とつぶやく。
ここに住むものにとってこの川の記憶の領域はとても大きいようである。
それからOさんの遊び場だった孔子廟に行く。今は文廟という名前に変わっている。
文廟の入り口でここが昔、「孔子廟」という名前のところです。と門の前でトウさんが説明をする。
「こんなところやったかなぁ?う~ん」とOさん兄弟は記憶をたどる。
そして門をくぐり中に入る。
池がある。
「ここ!!ここ!!この池でよく遊んでた」「もっと大きいと思ってたけどなぁ」「でもこれは間違えない!」と顔をほころばせる。
Oさんの家はこの近所で家から歩いて来ていたらしい。
それであれば、少年時代に戻ってここから記憶を辿って家の場所を探しましょうと私が提案。
そして少年時代に戻ったOさんらは少年時代遊んだ後に家に帰るように歩いていく。
自分が65年前に住んでいた場所に帰るのである・・
たぶんここら辺というところを地図で確認する。ここだなと予想。
そこにはもう何も昔の名残はない。
だからここが本当にその家の場所かは分からない。
でも、私はここだと思った。
Oさんらの記憶が次から次に蘇り、口から出てくる。
近所のお金持ちの家の話、お菓子をもらった話、神輿の話・・・。
「ありがとう。先祖の供養になったみたいだよ」とOさんは私に言ってくれた。
その3に続く
Posted by タカ at 05:02│Comments(0)
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