ピナツボ火山に登る 後編

タカ

2017年05月20日 04:57

四駆ジープからおり、これからトレッキング。
トレッキングシューズにリュックにステッキを持った本格的な登山の恰好の人がいる中、
我々は普通のスニーカーにコンビニで買ったパンを入れたビニール袋を片手に持つ。

サブガイドがそのビニール袋を全部寄こせと3人の弁当兼飲み物を持ってくれる。
身軽になった我々は手ぶらでトレッキング開始。
このころには陽気だったM氏もジープに揺られすぎて寡黙になっている(笑)

登山道はゴツゴツした岩は多いが、歩きにくいことはない。
ただ、定期的に現れる川がやっかいで、現れるたびに石を踏み台にホッピングして向こう側にわたる。
難易度が高い川渡りには登山ガイドが手を貸す。
彼らはビーチサンダルなので濡れるのは全く問題なし。








両側が切り立った山の谷をずっと歩いていく。
ここも火山の噴火で溶岩が流れたところだろうか・・・

弓矢を売るアイタ族の子供らがいる。
街の子供のように買って、買ってとうるさく言わない。
静かに笑って座っているだけだ。

四駆のところから1時間ほど歩いたところで東屋があり、トイレもある。
太陽はだいぶん頭上にあがり、日差しも強くなってきている。
アイスキャンディーも売っているが、手作りのようだ・・・おなかを壊しそう・・・(笑)

そこからは坂道が少し急になる。
そして15分ほどして目の前にクレーター湖が広がり、到着。
噴火によってできた湖で、青く美しい。

街から四駆ジープで悪路を長時間走り、フィリピンの猛暑の中、トレッキングした甲斐があった。
26年前に大噴火を起こしたというピナツボ。
その荒々しさは今はどこにもなく、静かでどことなく神聖な青い湖が目の前に広がる。








噴火当時のことをチーフガイドがタガログ交じりの英語で語る。
我々はコンビニで買ったパンを齧りながら聞く。

山頂部分が259mぶっ飛んでると考えると驚きである。
うちの近所の三日月山(福岡市)が272mだから、小さな山1個吹き飛んでなくなったって感じだ。

一息ついた我々は、元の道を引き返す。
パーキングまでたどり着いた我々は頭から足まで砂だらけになっていた。







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